警戒していたのに500万円の被害に!「警察沙汰」で判断を鈍らせる詐欺の手口

by 西山美紀 |

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最初は怪しい電話だと思って警戒していたはずなのに、相手と話しているうちに、“警察沙汰になる”と言われ、焦ってお金を振り込んでしまうという詐欺があることをご存じでしょうか。

今回は、アディーレ法律事務所の篠田恵里香弁護士に、結局500万円もの被害にあってしまったという詐欺の実例を教えていただきました。

 

■「利益の出る株を購入してほしい」という電話に、最初は断っていたが……

篠田弁護士のもとに、相談があった事例を紹介します。

「相談者の方に、“必ず利益の出る▲▲社の株式を購入してほしい”と電話が入りました。“▲▲社の臍帯血(さいたいけつ)の技術は、画期的な発明と言われており、医療業界で注目されています。今後技術が発表されるのを機に、株価も急上昇し、3~4倍には跳ね上がるでしょう。

極秘の情報なので、これがバレるとインサイダー取引になるため、他の人には決して言わないでほしい”などと、最先端技術や今後の事業展開の話をされたのですが、“これは怪しい”と思って、最初は断ったそうです」

ところが、その後、また同じ人から電話がきます。

「“先日のお電話で、あなたが乗り気だと思ったので、合意が取れたと考えました。あなた名義で株を100株購入しておきましたよ。1,000万円なので払ってほしい”と言われたのです。もちろん、怪しい話だと思って、1,000万円を払うことは断ったそうです」

ここまではよかったのですが……。

 

■“警察に逮捕される”という言葉に焦り、500万円を振り込んでしまう

後日、さらに電話がありました。

「“奥さん。まずいです。奥さんの購入した株ですが、インサイダー取引だと警察から摘発されました。今警察が動いているので、このままだとあなたは逮捕されてしまいますよ。あなたの名義になっていますが、株の名義変更には、先日お伝えした1,000万円を支払っていただかないといけません。

ただ、こちらで500万円は立て替えますので、なんとか500万円だけでも用意してもらえませんか。本日中でないと危険です”と言われたのです」

ここで相談者は焦ってしまい、急いで500万円を振り込んでしまったのだそう。

「“自分が警察に捕まるかも”と焦り、冷静な判断ができなくなってしまったようです。

お金を振り込んでしまうと、送金先がわからなくなるなどによって取り戻すことは難しくなりますので、ぜひお金を振り込む前に、弁護士などに相談していただけたらと思います。

弁護士に相談するのが難しければ、身近な人でも構いません。一人で考えていると冷静な判断ができない場合がありますので、誰かに相談することをおすすめしたいです」

 

以上、何度も電話をかけ、最後に「逮捕される」という危機感をあおってお金を振り込ませるというこの詐欺の手口をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。

慌てて振り込んでしまう前に、一度誰かに相談するということを頭に入れておき、十分にお気を付けくださいね。

 

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【取材協力】

※ 篠田恵里香・・・弁護士法人アディーレ法律事務所。 パートナー弁護士(東京弁護士会所属)。男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた「ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法」(あさ出版)が発売中。公式ブログ「弁護士篠田恵里香の弁護道」も更新中。