死に至る危険も…「こたつ寝」で起こる恐ろしい症状5個

by 中田綾美 |

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寒い時期を迎え、家ではこたつから離れられないなんて人が多いのではないでしょうか? こたつでまったり過ごしているうちに、ついウトウト……というのは至福のひとときですよね。

とはいえ、昔から「こたつで寝ると風邪ひくよ」なんてよく怒られたもの。これは、あながち迷信ではなく、体温調節がうまくいかなかったり、免疫力が低下したりで、本当に風邪をひくリスクは高くなるそうです。

しかも、こたつで寝る健康上のリスクはこれだけではありません。医大出身ライターの朽木誠一郎さんに、こたつ寝で引き起こされる恐ろしい症状5つを教えていただきました。

 

■1:脱水症状

「冬の気温が低いときなら、人間は汗をかいていないかと言うと、それはちょっと違います。不感蒸泄といって、人間は皮膚や呼吸器から、それとは感じずに常に水分を排出しているのです。

そしてこれ、健康な人でも1日に約1リットルはあります。夏でも冬でもです。さらに、体温が1℃上がるごとに、15~20%増加します。気温が上昇しても同じこと。

つまり、こたつにずっと入ったままの状態だと、こたつ内の気温、そして体温のどちらも上昇することになり、ダブルパンチです。

脱水だけでも人間は倦怠感や眠気を感じ、放置すれば死に至ることもあります。もちろん、こたつ程度ならその前に水分をとろうとするでしょうが、その際はただの水ではなく、お茶やスポーツドリンクをおすすめします」

実際、知人は幼いころ、こたつ寝の脱水症状で失神し、入院したことがあるそうです。ついうっかりのうたた寝が、大変な事態を招きうることをお忘れなく!

 

■2:便秘

こたつ寝による脱水症状のリスクについて、朽木さんはさらに語ります。

「考えてみればあたりまえですが、からだが水を失えば、当然どこかから補おうとします。たくさんの水を含んでおり、それでいて人体に要らないもの、といえば……そうですね、便です。

水分は小腸や大腸から再吸収されますが、からだに水分が不足していれば、再吸収の量は増えます。必然的に便は水分を失い、便秘気味になるわけです。しつこい便秘に悩んでいるのなら、こたつ寝の習慣、見直してはいかがでしょう」

こたつでウトウトしているうちに、腸のなかでは便のカチカチ化が進行しているというわけですね。なぜか冬場に限って便秘の症状がひどくなるというかたは、実はこたつ寝が元凶なのかもしれません!

 

■3:脳梗塞

「こたつで脱水症状が起きると、実は血管からも水分が失われます。つまり、血液の粘性が増加し、どろどろになるのです。

もう少し詳しくお話しすると、どろどろになった血液のなかでは、ふだん怪我をしたときなどに血を止める血小板の働きが裏目にでて、必要もないのに塊りを作ってしまいます。

いわゆる“血栓”というやつですね。この血栓が脳に飛べば脳梗塞、心臓に飛べば心筋梗塞、肺の血管に飛べば肺塞栓症と、死に至る恐ろしい病気の原因になります」

脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症……などと、病名を聞くだけでもやばい雰囲気。身近なこたつにそのリスクが潜んでいるとは、かなり意外ですね。

 

■4:不眠

「どんなに寒い思いをして布団にくるまっても、次に目が覚めたときにはぽかぽかしている、なんて経験はありませんか?

あまり知られてはいませんが、人間のからだは、寝ているときは熱を放出し、体温を下げるように働いています。その放出された熱は布団のなかにのこり、自分の体温は下がる。すると、相対的にからだはとても暖かいと感じるようになるわけです。

これは人間の生理的なメカニズムであり、人間は無意識でこの状態に慣れています。ということは、体温以上に暖かいこたつで寝てしまうと、睡眠のリズムが狂ってしまうことになりかねないのです。

また、布団なら暑くなって這いだすことができても、こたつではそうもいきません。喉が渇いて目を覚ましやすくなることも。つまり、こたつで寝ると眠りの質が下がる、ということです」

すごく気持ちよく感じられるこたつ寝ですが、実はぐっすり眠れているわけではないのですね。また、こたつに慣れ過ぎて、布団では寝付けない……なんてことになるのも大変。

 

■5:腰痛

「こたつで目が覚めたら、“腰が痛い!”なんて経験はありませんか? 長時間おなじ姿勢でいることは腰痛の原因になります。特に、こたつの敷マットはそう分厚くはありませんし、座いすなどは不自然な姿勢になりがちなので、ますます腰痛の発症率は上昇してしまうのです」

いつまでも離れられない魅惑のこたつですが、からだには知らず知らずのうちに負担をかけています。「こたつは1日1時間まで!」とは言いませんが、まったりくつろぐのもほどほどに……。

 

以上、こたつで寝る健康上のリスク5個をお届けしましたがいかがでしたか? ポカポカ極楽気分を味わっているうちに、本当にあの世へ行っていた……ということにもなりかねないので、くれぐれもご用心あれ!

 

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【取材協力】

※ 朽木誠一郎・・・現役医大生。医学部で学んできた知識をもとに、最新の医学ニュースをわかりやすく紹介することを得意とする。医師兼ライターを目指し、日本の医療の課題や展望を現場から発信することを目指し、日々勤しんでいる。HP:『気がつけば轍のそばの案山子かな』