歯科医が指摘!「ランチ後の歯磨き」に潜む意外なリスクとは

by 坂本正敬 |

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接客業や営業の方など、エチケットを気にしてお昼ごはん後にしっかり歯磨きをする人もいらっしゃるでしょう。 

もちろん接客業ではなくても、午後からの用事に合わせて歯磨きをする人もいますよね。ただ、そうしたランチ後の歯磨きは、場合によって口臭悪化の原因になるということをご存じでしたか?

「え? うそでしょ……?」と思う方もいるかもしれませんが、本当の話です。そこで今回は、神奈川県で『大船駅北口歯科』の院長を務め、口臭外来を専門的に行う歯科医師・杉山貴志先生に、ランチ後に歯磨きをするリスクについて教えてもらいました。

 

■歯磨きをし過ぎると、唾液を失い、口臭が悪化する原因に

そもそも口臭とは、“病的口臭”と“生理的口臭”に分けられるとか。 

“病的口臭”は歯周病の歯周ポケットや虫歯・親知らずの炎症部分などに細菌が増えて、菌の出す臭いガスが口の外まで出てきている状態。一方、“生理的口臭”とは主に細菌を抑える唾液が極端に少なくなって、ニオイが出てくる状態のことです。

もちろん、徹底した歯磨きや歯間掃除は“病的口臭”を予防・改善する意味では不可欠なのですが、杉山先生によると、「食後すぐの過剰な歯磨きは、唾液の損失を起こします」とのこと。

「歯磨き後には、当然のことながらうがいを行いますよね。このうがいにより唾液は洗い流されてしまいます」と杉山先生。きちんとした歯磨きは逆にやり過ぎると唾液を失って、“生理的口臭”の原因になりかねないのですね。

 

■歯磨きは1日に何回まで?

では、正しい歯磨きの回数はどの程度なのでしょうか? 杉山先生に聞いたところ、「口臭予防を前提とした歯磨きのタイミングは、起床時と就寝前です」との答えがありました。

「口臭を気になさる方の多くは、歯磨きを行いすぎているのです。口臭が気になる方にとって、必要以上に歯磨きを行うことは良いことではありません。ただし、食後に歯を磨かなくて良いということではありませんのでこの点には注意してください」

つまり、朝と夜に徹底して磨けば十分なのですね。

ただ、ランチ後の口の中の食べかすが気になる人も少なくないはず。その点について聞いてみたところ、「食後の食べかすは、歯の隙間に約10%、舌の上や頬等の粘膜に約90%」残っているので、食後は舌の上やほおの内側を重点的に唾液で洗い流せばいいそうです。

唾液は口臭の原因となる菌も洗い流してくれるので一石二鳥ですよね。ちなみに、唾液を出すためには、

(1)口を指2本分くらい開く

(2)口を開けたまま斜め上45度を向く

(3)上あご、左右の奥歯の内側、前歯の裏側、左右のほおの内側、前歯と唇の間などを約3分間舌を使ってグルグルと動かす

といったエクササイズがいいとか。唾液がどんどん出てくるので、その唾液を口の中全体に行き渡らせて、食べかすと菌を洗い流してしまってください。

「そんな変な顔……ちょっと恥ずかしい……」

という方は、トイレの中でこっそりエクササイズしてみては?

 

以上、ランチ後の歯磨きが口臭を悪化させかねないという話をしましたが、いかがでしたか? もし、今日のランチ後に歯磨きをするつもりだったなら、いつもの習慣を見直してみるといいかもしれませんね。

 

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【取材協力】

※ 杉山貴志・・・大船駅北口歯科院長。国際口腔インプラント学会認定医。日本歯周病学会専門医。口臭治療の世界的権威・本田俊一氏に師事した経歴を持つ。神奈川歯科大学歯周病科の特任講師。