薬物経験者が語る!真面目な人なのに「クスリ中毒」に陥る危険な心理とは

by 清水希枝 |

健康・病気, , ,

芸能界が薬物使用報道で揺れるなか、「薬物乱用なんて遠い世界の話よね……」と考えている方は多いのではないでしょうか。実は、真面目そうに見える人なのに薬物に手を染めてしまう人は意外にも多く存在します。

厚生労働省のデータによると、日本全国15歳以上64歳以下の男女が1回でも薬物を経験したことのある人の率(%)は、全薬物(有機溶剤を除く)で1.5%となっています。100人いたら、その中で1人は薬物乱用経験がある……というのは、衝撃的ですよね。

そこで今回は、実際に薬物乱用をしてしまった男性にお話しを伺ってきました。些細なキッカケで薬物依存を引き起こしてしまい、薬物への道が開かれる危険な心理状況について教えてくれました。他人事とは思わずに薬物のリスクについて知っていきましょう。

 

■「もっと時間が欲しい」という気持ちが始まり

高校を卒業してから会社員として就職をし、ごく普通の生活を送っていたKさん(現在20代後半)は薬物乱用に走った始まりを“もっと時間が欲しかったこと”だといいます。

「会社員として毎日朝8時から18時くらいまで事務仕事をしていました。それと同時に、趣味だったバンド活動でお世話になっていたライブハウスの運営を手伝っていました。趣味も兼ねたダブルワークでした」

当時の勤め先にも、週に数日ダブルワークをしていることを知らせていたというクリアぶりに真面目さを感じるのですが、そこから段々と時間が足りないと感じるようになったといいます。

「仕事は生きていくために必要。でも、趣味も捨てたくない。睡眠時間もしっかり欲しいし、電話とかメール、デートとか……恋愛もしたかった。もっと時間が欲しいと思うようになったのが始まりです」

たどり着いた答えは「眠たくならなければいいのに」というものでした。そんな愚痴を聞いた友人の1人が、薬物を勧めてきたといいます。

「薬局で普通に処方してもらえるものだし大丈夫だって。飲む量を普通より少し増やせば眠気が無くなると言われて飲みました」

あなたは、「時間がもっとあればいいのに……」と思ってはいませんか? 1日は24時間であり、人生は限りあるもの。

時間を有意義に使おうとするのではなく、根本的に「自由に使える時間を増やしたい」と思うことが危険なのです。

 

■不調も「大切な家族には言えない」

薬物に依存する人なんて、家族関係もロクに築けていないのでは……という先入観をお持ちの方もいることでしょう。筆者もそうでした。

しかし、家族を大事だと思うからこそ、末期になるまでカミングアウト出来ないということがわかりました。

「はじめは眠気が飛んで、いくらでも仕事できるし趣味に没頭できる感じでした。

エナジードリンクを飲む感じで飲んでいましたが段々と同じ量じゃ効果が薄くなりました。気付けばもっと薬の量が必要になったし、薬を飲んでいないときがしんどくて。

実家暮らしだったので、両親や兄弟に心配かけるわけにはいかないと思って、自分のやってしまったことを言うことが出来ませんでした」

厚生労働省が発行しているリーフレット「ご家族の薬物問題でお困りの方へ(家族読本)(平成27年12月31日現在) 」からも、家族の苦悩がわかります。

大切に思う人だからこそ、薬物依存をやめさせないといけない……しかし、そう簡単にやめさせることは不可能なのです。

結局Kさんは、精神科を受診したといいます。はじめ、薬の乱用を隠して“不眠”だといったそうですが、カウンセラーの人にカミングアウトし、守りたかった家族にも伝わることとなりました。

家族に弱みは見せられない……と、家族を大事に思っているからこそ、自分自身で解決しようと泥沼にハマってしまう危険性がみえます。自分自身ではおろか、家族の協力があったとしても薬物の脱却は難しいものです。

医療関係者や専門カウンセラーの助言、そして治療体制を確保するためには、1人で抱え込まないようにすることが大事です。家族を大切に思っているからこそ、薬物乱用はより恐ろしい方向へと進んでしまうのです。

 

■“あるべき姿”や“求められる姿”とのギャップ

自分がどういった生活をすべきか、どういう社会人として生きていけば良いのか……気にしたことはありますか?

その時々でベストの道を選択して生きていると思いますが、ベストを尽くしていても“理想”とのギャップがある場合、薬物依存に走ってしまうのではないかとKさんは語りました。

「仕事はしっかりやらないといけない。家族にも顔を見せて話をしなきゃならない。趣味も充実させたいし、仲間に必要とされたい。でも、うまくいかない。理想と現実が埋まらなくて、どうしようもなくって、薬をはじめてしまった」

「今の自分が100点満点だ!」という方のほうが少ないかと思います。もっとしたいことがあって、やるべきことに追われて、日々うまくいかないと感じているかもしれません。

でも、うまくいかない自分もしっかりと受け止めて、“どうにかしないと”と無理矢理に自分を追い込んでしまわないようにすることが必要ですね。

 

いかがでしたか? Kさんは現在、新しい職場で一生懸命に仕事をして社会復帰を果たしています。趣味のライブハウスでの手伝いは諦め、夜勤のある職場で薬物との関わり合いを絶っているということでした。

時間に追われず、今の自分を見つめて認めることが重要です。薬物という危険因子が、心の隙間に入ってこないような心理状態を家族みんなで維持していきましょう。

(ライター 清水希枝)

 

【関連記事】

※ 飲み会が増える年末年始に!「コレステロール値を調整する」食品7選

※ 美味しいだけじゃない!がん予防に食べたい「きのこ」について

※ 生理痛が段々ひどくなってきたら要注意!「子宮内膜症」の症状と治療法

 

【Specialコンテンツ(PR)

※ 知らなきゃ離婚問題に!? 夫婦で要チェック「更年期の基礎知識と対策」

※ たったの15秒で・・・一味違う「幹細胞コスメ」がすごい!

※ これは衝撃!秋冬の●●をやめるとおこる「シミ・リバウンド」とは

 

【参考】

現在の薬物乱用の状況 – 厚生労働省

ご家族の薬物問題でお困りの方へ(家族読本)(平成27年12月31日現在) – 厚生労働省