2割が経験…保護者500人に聞いた「子どもへの暴力・体罰」について

子どもへの暴力、体罰はよくない……と多くの親は考えていることでしょう。でも、育児がうまくいかないと“イラッ”として、つい子どもに手を上げたくなることってありませんか? 『WooRis』では子持ち男女500人に“子どもへの暴力、体罰”をテーマにアンケート調査を実施しました。
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「お子さんに暴力・体罰を与えたことがありますか?」

「はい」・・・99人(19.8%)

「いいえ」・・・401人(80.2%)

ご覧の通り、子どもに手を上げてしまった経験のある親はおよそ5人に1人。

また、男女別で見ると、男性15.5%(38人/245人)、女性23.9%(61人/255人)となりました。

女性のほうがやや割合が高いのは、母親のほうが子どもと密接に関わる機会が多いことが影響しているのかもしれませんね。

 

「なぜ、どんな暴力・体罰を与えましたか?」

子どもに手を上げた経験のある人に、そのシチュエーションについても教えてもらいました。

「子供がずっと泣いてイライラしたからタオルで叩いた」

「最初から叩いたりしません。ただ5~10回言っても聞かなければ最終的に手がでます」

「子供が親戚の子を叩いてしまったので、同じように頭をパチン。自分が相手にしたことを知らせるため」

「持っていたおもちゃを振り回して、私の目に刺さりそうになったときにビンタした」

「乳児のお世話中、上の子から抱っことかをねだられたので、突き飛ばした。猛反省し、以降はどんなに忙しくても優しく接するようになりました」

暴力・体罰のタイミングとして多かったのは、“口で何度言っても聞かない”、“子どもが乱暴をはたらいた”という2パターン。

親だって好き好んで暴力をふるうわけじゃないけど、堪忍袋の緒が切れるとつい手が……ということなのでしょう。

また、感情的になってしまったことを悔やむようなコメントも散見されました。

何度言っても聞かないなら手を上げてもいい?

幼児教育専門家・立石美津子さんは『“テキトー母さん”流 子育てのコツ』において暴力・体罰の弊害として以下の2点を指摘しています。

(1)子どもが反省しない

<親がたたいたり、声を荒げたりすると、子どもは恐怖におののいて萎縮します。結果、一時的には親の言うことを聞くかもしれません。でも、それで子どもが「反省した」と思うのは大間違い。怖いから従っているだけです。>

力でねじふせるだけでは、子どもは自分のやったことの何が問題なのか心から学ぶことができません。一時的に言うことを聞かすことはできても、これでは叱った意味がありませんよね。

それに、“怖いから従う”ということは、裏を返せば“怖くなければ従わない”ということ。

親がひとたび暴力に頼ると、以後、子どもに言うことを聞かすためにどんどん暴力をエスカレートさせることにもつながるおそれが……。

(2)子どもが暴力的に育つ

<子どもは親の姿を見て、相手をやり込めるには暴言や暴力を使ってもいいと学習してしまいます。このような叱られ方をした子どもは、親の真似をして自分より弱い立場の子、小さい子、小動物をいじめるようになる可能性もあります。>

さらには、子どもがどんどん成長し、親よりも体力・体格がまさるようになると、子どもから親に暴力が向かうおそれもあるとのことです。

子どもがいじめの加害者になったり、家庭内暴力を引き起こしたり、そんな悲しい事態を避けるためにも子どもへの暴力・体罰は絶対にやめましょう。

 

ついカッとなってしまったらどうしたらいい?

子どもへの暴力・体罰は百害あって一利なし。そう理性ではわかっていても、感情が抑えられないことがあるかもしれません。

ついカッとなってしまったときの暴力を回避するにはどうすればいいのでしょうか?

アンガーマネジメント・ファシリテーターである瀬戸口仁氏は著書『怒りを味方につける9つの習慣』において、“カウントバック”という方法を推奨しています。

カウントバックとは?

怒りのピークは6秒で終わりを迎えるといいます。“カウントバック”とは、怒りを感じたときに6秒間、頭のなかで数を数えることで、怒りの感情から意識をそらすというもの。

やり方は、大きな数字から等間隔で一定の数字を引いていくだけです。

たとえば、100から始めて3ずつ引いていく(100、97、94、91……)とか、90から2ずつ引いていく(90、88、86、84……)というように、自分の好きな方法でやってみましょう。

日ごろからカウントバックの練習を積み重ねる

「でも、怒りが沸点に達したら、数をカウントする余裕もないのでは?」

たしかに、怒りの度合いが強ければ強いほど、それをコントロールするのは難しいもの。

だからこそ、カウントバックは“いざというとき”だけ頼りにするのではなく、日ごろから積極的に活用するようにしましょう。

つまり、軽くイラッとする程度の弱い怒りを感じたときにも、数を数える練習をしておくのです。

もちろん、子育てに限らず、夫の言動にムカついたり、仕事で何かうまくいかなかったりしたときでもOK。日常生活におけるあらゆる怒りをカウントバックでやり過ごしましょう。

カウントバックを習慣化することで、感情をコントロールするのがどんどん上手になります。突然沸騰する強烈な怒りにも対応できるようになるために、まずは小さな怒りを鎮める練習をこつこつ重ねましょう。

 

いかがでしたか? 何度も繰り返しますが、子どもへの暴力・体罰には何もいいことがありません。

子どもが言うことを聞かないときには、自分の言い方に問題がないかふりかえったり、感情をコントロールしたりして、力で抑えつけない子育てを目指しましょう。

(ライター 中田綾美)

 

 

【参考】

※ 立石美津子(2016)『「テキトー母さん」流 子育てのコツ マンガとQ&Aで楽しくわかる』(日本実業出版社)

 


※ 瀬戸口仁(2016)『怒りを味方につける9つの習慣』(日本実業出版社)

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