仲が良くてもモメる相続!「配偶者に離婚歴があった」場合の注意点3つ

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夫が“離婚歴”のあることを黙っていたら……、離婚歴があるだけでなく前妻との間に子どももいることを黙っていたら……。そんなケースで相続の問題が発生したら、どうなるのでしょうか?

そこで今回は、『WooRis』の記事「仲が良くても揉める相続!“長男の嫁”が介護しているケースの注意点3つ」に続き、仲が良くても相続で揉めるケースのうち“配偶者に離婚歴”がある場合について、相続問題に詳しい特定社会保険労務士・行政書士の山下清徳さんに教えていただきましょう。

 

■1:前妻の子どもにも相続権あり!

離婚歴があり、前妻との間に子どもが1人いる夫と再婚した妻のケースを考えてみます。

再婚後、その夫との間に子どもが1人できているとします。このケースで夫が亡くなった場合、「再婚した奥さんは自分と、夫との間にできた子どもに全部財産がくると思いますよね」と山下さん。

はい、そう思いそうですね。

「しかし、実際には前妻の子どもにも相続権が発生するのです。したがって、本妻に“1/2”、本妻との子どもに“1/4”、前妻との子どもに“1/4”というようになります」

全部もらえると思っていた本妻側からしてみたら、誤算といってよいかもしれませんね。

 

■2:トラブル回避の大前提は“遺言書”

「もし、見知らぬ前妻の子どもに遺産を渡したくないと思ったら、夫が元気なうちに、すべての財産を自分と子どもの2人に残すといった遺言を書いてもらうことです」

なるほど……。夫の離婚歴の有無を知っていても知らなくても、とにかく元気なうちに遺言を書いておいてもらったほうがよさそうですね。

 

■3:“遺留分”について知っておくべきこと

「ただし、注意をしないといけないのが、遺言を書いておいても“遺留分”というのがありますので、もし、前妻の子どもに裁判で申し立てられた場合は払わないといけません」

前妻の子どもの遺留分としては“1/8”になるとのこと。逆に、裁判で申し立てられなかったら、前妻の子どもに払わなくて済むとのことです。

なお、山下さんは専門家としてアドバイスをする際には、前妻の子どもに裁判で申し立てられるリスクをお伝えしたうえで、それでも「本妻と子どもにすべて財産を残す」と遺言に書くのかどうかを確認されるそうです。

 

以上、仲が良くても相続で揉めるケースのうち、配偶者に“離婚歴”があった場合について、ポイントと解決策をご紹介しましたが、いかがでしたか?

相続のことは、知っておかないとあとから本当に揉めそうですね……。“人はお金が絡むと豹変する”と昔から言われています。しっかり遺言を書いておいてもらうなど、事前に対策ができることはしておいたほうがよさそうですね。

 

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【取材協力】

※ 山下清徳・・・山下行政・労務コンサルティング代表。早稲田大学法学部卒業。大手生命保険会社退職後、さいたま市大宮区に開業。特定社会保険労務士、行政書士、第1級ファイナンシャル・プランニング技能士など複数の資格を保持し、豊富な社会経験をもとに労働問題の対応のほか、相続手続き、遺言書作成、離婚・調停相談サポートなどを行っている。