効果がないうえに危険!子どもの発熱時に「やりがちなNG対処法」とは

by 中田綾美 |

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熱中症、夏カゼなどで子どもが急に発熱しやすい季節です。高熱で「フーフー」言いながら寝ている我が子を見ると、「一刻も早く、熱を冷ましてあげたい」というのが親心。

よくある対処法のひとつとして、“冷却シートをおでこに貼る方法”が挙げられますよね。ところが、この方法、実は熱を冷ます効果が低いばかりか、乳幼児の場合、窒息死するリスクがあるというのをご存知でしょうか?

今回は、国民生活センターの発表情報、および、葵接骨院の院長・藤田のぞみ先生のブログ記事をもとに、“冷却シートのリスク”と“発熱時の本当に正しい対処法”をお届けしたいと思います。

 

■冷却シートが乳幼児の口と鼻をふさいであわや窒息死

2004年4月、北海道内において、生後4カ月の男児が、口と鼻を冷却シートでふさがれて窒息状態に陥るという事故が発生しました。

この男児が発熱したため、母親がおでこに冷却シートを貼って看護していたのですが、夕食の後片付けのためしばらくそばを離れたのちに戻ったところ、冷却シートが男児の口と鼻をふさいでおり、窒息状態となっていたといいます。

幸い救急治療で一命はとりとめたものの、低酸素性虚血性脳症のため、男児には重大な後遺症が残る可能性が高いとのこと。

事故発生時とくらべて、今ではシートの粘着性など改善されてはいるでしょう。それでも現在、市販の冷却シート類の多くは、“窒息のおそれがあるので、乳幼児に使用する際には、保護者が目を離さないこと”を使用上の注意点として掲げているようです。

 

■冷却シートでおでこを冷やしても熱は下がらない

親がきちんとそばで見守っていさえすれば、それでOKかというと、そうでもありません。実は、冷却シートに熱さまし効果はあまり期待できないようなのです。

葵接骨院の院長・藤田のぞみ先生は、冷却シートがダメな理由のひとつとして“そもそもおでこを冷やしても直接熱を下げる効果はない”という点を挙げています。

「たしかにおでこを冷やすと気持ちがいいのですが、発熱はそもそも風邪ならリンパが活発に働きながら熱を発するわけですから、リンパの集まる部分を冷やしてやったほうがいいのです。

そうなるとどこを冷やせば、ってなるのですが、それが脇の下や太ももの内側のいわゆるそけい部なんです。太い血管が通っている場所でもあるので、そこを冷やすと冷たい血液がその先に流れるので熱を奪ってきてくれる役割もあります。でも、おでこにはそういう役割はありません」

つまり、発熱時にはおでこよりも、脇の下や太ももの内側を冷やしたほうが効果的だということですね。

 

■発熱時には冷却シートよりも水枕がオススメ

また、藤田先生は、発熱時の対処法として、冷却シートよりも水枕をすすめています。

「首の周辺はたくさんの血管があります。それは脳を熱から守るために、いち早く冷却することができるようになのです。ですから、そこを冷やしてやると頭の熱をすっきりと取ることができるのです。頭寒足熱でもありますし、頭の熱を下げてやるとスっと眠りにおちていきます」

発熱時だけでなく、暑くて寝苦しい夜の快眠術としても、水枕は活躍してくれそうですね。

 

以上、冷却シートのリスクと発熱時の本当に正しい対処法をお届けしましたがいかがでしたか? 子どもの急な発熱時にはおでこを冷やすよりも、わきの下や太ももの内側を冷やしたり、水枕を活用したりするようにしましょう。

 

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【参考】

熱さまし用ジェル状冷却シートの使用に注意-生後4ヶ月の男児が重篤な窒息事故- 国民生活センター

冷えピタでなく水枕をすすめる理由 – 名古屋市中村区亀島 葵接骨院