まるで昼ドラ!? 骨肉の争いをまねく遺言書の書き方3つ

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相続時のトラブルを避けるため、遺言書を書く方が増えています。高齢のご両親に遺言書を書いてもらいたい、と考えている方も多いのではないでしょうか。 

ですが、遺言書は「あればいい、書けばいい」というものではありません。内容がいい加減だと、かえってトラブルのもとになることもあるのです。

今回は、相続事情に詳しい税理士・天野隆さんの著書『親に何かあっても心配ない遺言の話』から、いい加減な書き方であるために、書いた遺言内容の法的効力がなくなってしまったり、トラブルに発展したりする、代表的なケースを3つ紹介します。

 

■1:解釈が分かれる表現はNG

「~を長男にゆずり渡す」

「~を長男に引き継がせる」

「~は長男が相続することが望ましい」

「~は長男の所有とする」

一般的に考えれば、これらはどれも”長男に相続させる”ことを想像できる表現でしょう。ですが、遺言書の場合、これらはすべて”あいまいな表記”ということで、法的に不適切とみなされてしまいます。遺言書には、相続させるなら「相続させる」と、はっきりと、解釈が分かれない表記を使わなければなりません。

 

■2:不正確な表記はNG

(1)「土地をAとBに相続させる」

こんな表記だと、AとBの持ち分がわからず、また共有の可能性もあるので、遺言の執行ができません。こうした場合は「土地をAに3分の2、Bに3分の1を相続させる」と正確に表記しなければならないのです。

(2)「東京都○○区△△町に所在する土地」

こんな表記も、もし同じ町内に複数の土地を所有しているような場合は、相続する土地を特定できなくなってしまいます。遺言書では「東京都○○区△△町二丁目四番二十五に所在する土地」といったように、具体的に表記する必要があります。

 

■3:書いてある財産がない! 

遺言書には「預貯金を相続させる」と書いてあったのに、調べてみると、指定した口座が存在していなかった……。まれに、そんな遺言書もあるそうです。でもこれは困りもの。

兄弟姉妹の中で、存在しない預貯金を分け与えられた子だけが何も相続できなかった、といった事態になれば、間違いなくもめるでしょう。

親が自分の財産をきちんと把握しないまま遺言書を作成してしまうと、このようなことも起こるので、要注意です。

 

いかがでしたか。遺言書があったとしても、不適切な書き方がされていれば、兄弟や親族の仲を悪くしてしまう可能性も。心配な場合は、専門家に相談するのもおすすめです。遺言書にまつわるトラブルには、くれぐれも気をつけたいものです。

 

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【参考】

天野隆(2013)『親に何かあっても心配ない遺言の話』(SBクリエイティブ)

 

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